タイでの携帯電話回線を使ったインターネット

タイで携帯電話回線を使ってパソコンでインターネットをする方法を書きます。
携帯電話とSIMカード
タイのSIMカード←タイのSIMカード。
タイの携帯電話はSIMフリーが普通です。
SIMカードは50バーツとか60バーツぐらいで簡単に買えてセブンイレブンでも売っています。
最近は折って切り取ると小さいSIMカードにもなるタイプが多いです。
携帯電話を売っている店でも普通は売っています。
日本でやっているのと同じように請求書を郵送してもらって月払いで払う方法もありますが、プリペイドが一般的です。
プリペイドの支払いはいろいろいなところでできますが、セブンイレブンでプリペイドカードを買ったり、セブンイレブンでその場で支払いをすることができます。
セブンイレブンの他には携帯電話屋で支払いができたり、雑貨屋やその辺の民家でできることがあったり(農村とかだとある)、硬貨専用の自動販売機みたいなものでもできます。
ただ農村の民家とかはAISという会社の支払いしかできなかったりします。
携帯電話の購入やSIMカードの購入に身分証明書の提出などは必要ありません。
タイに住んでいない一時的な観光客であっても買うことができます。
ただしSIMカードは長期間、タイ王国国民登録番号もしくはパスポートの番号を登録しなかった場合は一時的に停止されます。
停止されるまでの期間は知りませんがSIMカードを買ってから半年は大丈夫だと思います。
停止された後の猶予期間内に登録しなかった場合はそのSIMカードは永久に使用不能になります。お金が入れていても戻ってきません。
同じ番号を使い続けたいならパスポート番号の登録が必要ですが、変わってもいいのなら停止されてから別のSIMカードを買ってもいいです。
パスポート番号の登録はセブンイレブンではできません。
タイ人ならセブンイレブンでもできるのですが、タイ国籍を持っていない人は携帯電話回線の電波の会社系列の店に行かないといけません。
例えば、DTACならDTACセンターという店です。
SIMカードは安いんで、ころころ電話番号を変えるタイ人は多いです。
SIMカードは残り金額があっても入金しないで一か月か二か月か知らないけど放置しておくと電話をかけられなくなります。
電話を受けることはできます。
50バーツとか少額でいいので入金するとまた電話をかけられるようになります。
入金していない期間がある程度長く続くと残り金額があっても電話を受けることもできなくなるかも知れません。(停止理由がパスポート番号未登録なのかも知れないけど)
私はSIMカードをたくさん買ってきましたが入金しないで放置したSIMは全て使えなくなりました。
パスポート番号も登録していなかったので使えなくなった理由はよく分かりません。

DTACをおすすめします
携帯電話の電波を出している会社は、AIS、DTAC、Truemove(True)の三つがありますが、DTACをおすすめします。
電波が入ることが条件ですが。
DTACの月199バーツ(手数料入れると212.93バーツ)コースは使い放題で公表通信速度は128kbpsだが実測384kbps出る。
3Gの高速通信は500Mしかできませんが安いです。
以下の番号を該当SIMの入った携帯電話で送信すると申し込める。
∗103∗116# (タイ語メッセージのSMSが返ってくる)
∗103∗116∗9# (英語メッセージのSMSが返ってくる)
高速で使い放題というのはどの会社もない。
もっと高いコースにすれば高速で使える量が増える。
AISだと月299バーツ(手数料入れると319.93バーツ)の使い放題だと64kbpsだから、高いのにDTACの6分の1しかでない。
AISで何も申し込まずに使うと一日50バーツで384kbps。
AISではコースを簡単に解約する方法を用意しておらずコースをやめたい時や変えたい時に困ってしまう。
DTACだと月ごとの自動更新時に残金が足りなかったら解約される。
Truemoveは電波悪いところがあるし、セブンイレブンやその他の店でプリペイドカードを売っていない場合が多い。
人気なくて売れないから仕入れない店が多い。
昔Truemove H使っていたけど低速時の速度が64kbpsぐらいだったような気がしています。
高速通信の使い放題を安い金額でしたいなら携帯電話回線は諦めて都市部でADSLしかないと思います。
農村ではADSLや光ファイバーケーブルの選択肢はありません。
衛星通信なら農村でもできなくはないですが高額な上に256kbpsか512kbpsと低速です。(実測値は不明)
ちょと注意が必要なのはAISのSIMとAIS 1-2-CALLのSIMは会社とかコースが違うらしいんですよね。

スマートフォンからテザリング
スマートフォンでインターット接続した上でwi-fi、BluetoothやUSBでパソコンとつないでスマートフォン経由でインターネットをする方法です。
すなわちスマートフォンをwi-fiルーター化するということです。
この方法では音声通話もできる利点があります。
一般の日本人でも知っている方法で分かりやすい方法ですがあまりすすめません。
スマートフォンはスマートフォンでノートパソコンとは別にインターネット通信をしていますから、パソコンでの通信速度がMAXまで出ないことがあるのとバッテリーを使用しているので長時間使える保証がないことです。
スマートフォン側で何かダウンロードとかしていたらパソコン側の通信が止まったように感じになることがあります。
スマートフォン側の自動アップデートを禁止してアプリを全部削除すればいいのかも知れませんが。
スマートフォン側のバッテリー残量や充電を気にしないといけないという欠点があります。
リチウムイオン電池は爆発する危険性があるために家庭内で24時間インターネット接続するような用途には向いていないと思います。
ACアダプターにつないでいるのにバッテリー切れということがあるかも知れません。
リチウムイオン電池の充電は電池に熱が出たら充電しない仕組みになっています。
気候が熱いタイでは、この方法で長時間インターネットするのは難しいかも知れません。
熱が出たら充電しない機能が働けばバッテリー切れ。この機能がうまく働かなかったら爆発することがあります。
スマートフォンは通常は外で使うことが想定されていて、家庭内で充電しながら長時間使っていては事故が起きてもメーカーの保証外になるかも知れません。

Aircard(エアカード)
タイのエアカード。iFox 3G-285 HSPA+ Aircard とTruemove H Aircard
↑タイのエアカード。iFox 3G-285 HSPA+(左の黒色。SIMフリー)とTruemove H純正(右の白色。SIMロック)
日本人にはなじみがないもかも知れません。
タイでは一番手軽で有名な一般的な方法です。
SIMカードを挿入してUSB端子に差し込みます。
スティック型です。USBメモリをちょっと大きくしたような感じです。
差し込むとUSBメモリのようにドライブとして認識するので、入っている接続ソフトのインストーラーをクリックして接続ソフトをインストールして使います。
認識されたドライブは読み込み専用かな?
携帯回線の会社(DTAC、AIS、Truemove。日本でいうDocomo、AU、ソフトバンクのような会社)が用意している物はSIMロックがかかっていて他社のSIMを入れても使えないようになっています。
携帯回線の会社社が用意している物は入手が簡単で近くの店に行って買うことができます。
携帯回線の会社が用意している物は特に難しい設定なく動きました。
もし複数の会社のSIMを使いたいならSIMロックがかかっていないSIMフリーの汎用版を買う必要があります。
SIMフリーのAircardを売っている店は少ないです。http://www.totalaircard.comで通信販売で買うか、その店が入っているバンコクのパンティッププラザでなら確実に買えます。
パンティププラザは広いのでtotalaircard.comの店を探すのに時間がかかるかも知れません。
私が買ったSIMフリーのAircardの「iFox 3G-285 HSPA+」はAPNとか設定をしないと接続できませんでした。
どう設定したら使えるかを別のインターネット回線で調べないといけませんでした。
私はDTACとAISの二つの会社のSIMを持っているので、SIMフリーのAircardは助かります。
SIMロック版はSIMカードの電話番号を調べる機能などの特殊機能もありましたが、まあ特に必須ではないと思います。
写真のTruemove H純正の他にDTAC純正を以前使っていました。
AIS純正だけは使ったことがありません。
USB端子から電源を取るので停電の時もパソコン側に内蔵バッテリーやUPSがあればインターネット接続が切れないという利点があります。
大きな欠点はパソコンを置いた場所の電波が悪い場合は接続が遅くなったり切れたりすることです。
USBケーブルで伸ばせるのは私の経験上3メートルが限度でした。
もし窓側のほうが電波がいいならパソコンごと窓側に移動するか諦めて電波が悪い場所で使うことになります。
この対策方法ですが外部アンテナを接続できるAircardがあります。
例えば今売っているDTAC純正の3G 21MHz 990バーツのAircardはアンテナ端子があります。
上の写真の二機種はアンテナ端子はありませんが型が古いと思うので今の最新機種ならあるかも知れません。
電波がいいところでは外部アンテナ接続は意味がありません。
ノートパソコンにアンテナつなぐと動かしにくくなるんで使い勝手はよくないです。
パソコンの置き場所を変えずに電波をよくしたいならAircardを諦めて、据置型wi-fiルーター+UPSという選択肢があります。
屋内で使うことが前提ならモバイルwi-fiルーターはすすめません。ACアダプタを接続していもバッテリー切れするからです。

据置型wi-fiルーター
タイの据置型3G wi-fiルーター。AT&T Sierra 754S mobile 3G wi-fi router←Huawei B681と別売りの卓上電話機
タイ人の間ではこの方法はあまり知られていません。
一般のタイ人では見ても何だか分からないし説明してもいまいちよく分かってもらえない感じです。
「wi-fiルーター」という単語は一般のタイ人では知らない人が多いです。
ADSLのwi-fiルーターならそのへんのパソコン屋でも売っていることがありますが携帯電話の3G回線の据置型wi-fiルーターはパソコン屋の店員ですら存在を知りません。
そのへんのパソコン屋では取り寄せとかも無理。
ですからネットの通信販売http://www.totalaircard.comで買うか、バンコクのパンティッププラザ内のこのサイトが入っている店で買うぐらいしかないかも知れません。
写真は私が使っているHuawei B681です。
ACアダプターのケーブルの端子に近い部分は引っ張っても切れないように束ねた後でビニールテープで巻きました。
他にLANケーブルと卓上電話機のケーブルをさしていますがLANケーブルは未使用です。
付属スタンドを付けて立てていますが寝かせて置くこともできます。厚みは2cmぐらいです。
この記事を書いている時点のhttp://www.totalaircard.comの値段は2790バーツです。
据置型wi-fiルーターにSIMカードを入れて、ACアダプターを交流220Vのコンセントに差し込むとwi-fi経由でインターネットができるようになります。
wi-fiに対応したパソコンやスマートフォンを複数台同時につなげます。
低速回線の場合は一台だつなぐのが現実的です。
LAN端子もついているのですが、使い方がよく分からず使ったことがありません。
別売りの普通の卓上電話機を差し込む端子がついています。
卓上電話機をつなげば音声通話ができます。待ち受け及び掛けることができます。
ただし、携帯電話では*ではじまって#で終わる携帯回線の会社(DTAC、AIS、Truemove。日本でいうDocomo、AU、ソフトバンクのような会社)の設定コマンドを送信できるのですが、つないだ卓上電話機ではそれができませんでした。
ですのでコースの設定をする場合などは結局、一時的に携帯電話にSIMカードを入れる必要があります。
各種設定、接続、接続断、SMSの送受信はWEBブラウザでローカルIPのルーターのページからできます。
SMSはタイ文字も文字化けしません。
このタイプの最大の利点はリチウムイオン電池を使っていないためバッテリー切れでインターネットができなくなる心配がないことです。
リチウムイオン電池の爆発の心配もありません。
ただしAC電源を利用しているので停電が起こるとインターネットができなくなるという欠点があります。
タイでは数秒間停電するという瞬間停電が多いのでUPSを買ってきてつながないと実用的には使えません。
私は1500バーツ弱で買ったUPSをつないでいます。

モバイルwi-fiルーター
タイのモバイル3G wi-fiルーター。Sierra 754s←AT&T Sierra 754s
mobile 3G wi-fi router AIS mobile 3G wi-fi router Truemove H
↑売り場のAIS純正3G wi-fiルーター(左)とTruemove H純正(右)。両方ともSIMロック。
SIMカードを入れてリチウムイオン電池で動かすwi-fiルーターです。
音声通話はできません。
各種設定、接続、接続断、SMSの受信はWEBブラウザでローカルIPのルーターのページからできます。
結論から言うと、これは買わないほうがいいです。
欠点だらけなんです。
Aircardか、据え置き型のwi-fiルーターのほうがいいと思います。
WEBブラウザ経由でSMSが利用できますが、私が買ったAT&T Sierra 754S(今は売っていない)は多分受信だけだったのと、タイ文字が文字化けしてSMSは使い物になりませんでした。
重要なSMSが来ても文字化けして読むことができないので気になりました。
またACアダプターにつないだまま巨大ファイルをダウンロードとかしていると20分ぐらいで熱エラーが出て停止してしまうので、そのままでは全く使い物になりませんでした。
巨大ファイルをダウンロードしなくても、ACアダプターをつないでいるのにつないでいない場合と同じ速度でバッテリーが減っていくことがあり話になりませんでした。
あくまで充電してからACアダプターを外して外で使えという仕様のようです。
どうしても屋内で長時間使いたかったので、CPUクーラーを利用したバッテリー冷却装置とタブレット用の2AのACアダプターの先を切って作った独自ACアダプターを作ってある程度使えるようにしました。
(独自ACアダプターを作る場合はUSBの2本の信号線はショートさせる(つなぐ)必要があります。)
寒い時期はそれで何も問題がありませんでしたが、二月、三月と気温が高い時期になった時に日中はバッテリー切れを起こすようになり使うことを諦めました。
CPUクーラーでは外気温より温度を下げることができないようです。
リチウムイオン電池は熱センサー(サーミスタ)があり、熱があると充電しない制御をするのですが、その充電しない温度の設定が低すぎてタイでACアダプターを接続したまま使うには無理があったようです。
液体窒素で冷却すれば使えるんでしょうが、そんな大がかりなことは現実的ではないのでバッテリー無しで動く据置型wi-fiルーターに乗り換えました。
据置型は瞬間停電で接続切れする問題が出たのでUPSまで買うはめになりました。
モバイルwi-fiルーターを充電してから外で使う方法ですがバッテリーが二時間ぐらいしか持たないような感じです。
大きくなってポケットに入らなくなってもいいからバッテリーを巨大化してくれないと外で使うのも実用性は低いです。
もしモバイルwi-fiルーターを買うなら少なくともSierraはやめておいたほうがいいですね。
他にHuaweiブランドで売っているSIMフリーの物や、AISとTruemoveが出しているSIMロックがかかっているものがあります。
DTACは昔販売していましたが今はもう売っていないです。
Sierraしか使ったことがないので他機種でSMSが文字化けするか、充電しながら使えるかは知りません。
想像ですが他機種でも充電しながらは使えないと思います。
低気温時に短時間という条件がつくなら使えるかも知れませんが。
リチウムイオン電池を外部に出してくれたら冷却しやすいんですが内蔵しているんで本体から出る熱を受けて高温になりやすくなっています。
携帯電話やタブレットがそうであるように、リチウムイオン電池を外してもACアダプタのみで起動する機種はないんですよ。
ある資料でSierraはバッテリーを外した状態でも使えると書いてあったから買ったのですがだまされました。

デスクトップパソコン
文章が重複しますが、 タイでは数秒間停電するという瞬間停電が多いのでUPSを買ってきてつながないと実用的には使えません。
ノートパソコンであればバッテリーを内蔵しているのでUPSは不要です。
(ただし据置型wi-fiルーターを使っている場合はそれようにUPSが必要。)

ノートパソコンのwi-fiルーター化
ノートパソコンにAircardを差して他に何も機器を買わずにノートパソコンをwi-fiルーター化して他のwi-fi機器もインターネット接続できるようにできたらいいと思いますが諦めたほうがいいです。
私の実験ではWindows 8以降はできませんでした。
Windows 8以降は対応しておらず世の中がそういうことをさせない方向で動いているらしいです。
なぜかは知らないけどセキュリティー観点だろうか?
Windows 7ではできる場合もありましたが、できるノートパソコンとできないノートパソコンがあり、できるノートパソコンでも、できるAircardとできないAircardがあり、できるAircardで使っている内にできなくなるなど不安定でした。
他の機器を買ってくる方法としては、USBのwi-fi(無線LAN)アダプターを買ってきて、それがルーター化に対応していれば設定すればできると思います。
ルーター化に対応していないものを買ってきても無意味です。
ノートパソコンと別電源でもいいのであれば携帯電話回線用のwi-fiルーターを買ってくる方法もあり、私はそうしています。
この場合はノートパソコンの電源とは別にwi-fiルーターの電源の停電対策またはバッテリー切れ対策をする必要があります。


タイ語情報サイト